「リクエスト」軽視は市民への侮辱です

諦めずドシドシ、んどん出しましょう!!

   

 市民の皆さん、図書館各館のカウンター付近に「リクエストは参考にさせていただきます」という貼り出しがあるのにお気づきですか。他市の図書館ではとんと見かけない貼り出しです。これはどういう意味でしょうか。どうも「市民・利用者からの購入希望は単に参考にするだけ。本を選ぶのは図書館ですよ」という宣言のように受け取られます。

 事実、多くの方からリクエストを断られることが増えた、買わない理由も言って貰えない、という声をよく聞くようになりました。これは昨年度、図書館がTRC三田という会社の「指定管理=民営」になってからの現象です。直営時代にはこんな貼り出しはありませんでしたし、皆さんのリクエストは「最大限尊重して検討する」という方針でした。市立図書館は「市民の図書館」ですから、これが正しいあり方だったのです。それがTRC三田によって、市民に知らされないまま突然「方針変更」が行われたのです。

 もう一つ理由がありそうです。リクエストで購入する本は「三田市図書納入協力会」の「まちの本屋さん」から購入する約束になっています。協力会はまちの本屋さん4店で組織されています。一方、通常購入の本はTRC三田の親会社で

ある「TRC(図書館流通センター)」から買うことになっています。TRCという会社は、いわば大きな本屋さんなのです。リクエスト本を減らせば親会社から買う本がそれだけ増え、地元に還元されるお金はそれだけ減るという関係になっています。 図書館を運営する会社が自分勝手に買う本を決めて、それを親会社から買う、という図式それ自体が胡散臭いですね。「身内取引き」で自由競争とはかけ離れています。ということで、リクエストは断られるケースがどんどん増えているのです。

 「リクエスト制度」は市民の図書館の大切な基盤の一つです。優れた読者が優れた司書を優れた図書館を育てるのです。リクエストを軽視することは市民への侮辱にほかなりません。TRC三田のやり方はトンでもなく間違っています。

 市民の皆さん、「読みたい本」「これは三田図書館に是非必要だと考える本」「多くの市民に読んでもらいたいと思う本」をドシドシ、どんどん、リクエストしましょう。窓口で職員に「こんなに良い本ですよ」とアピールしましょう。そして、購入を断られたら「その理由」を尋ねましょう。まともに答えてくれないかもしれません。そうしたら、図書館の監督部署である市の「生涯学習支援課・図書館担当」に事情を説明して、「買わない理由」を尋ねましょう。電話でいいと思います。この部署は図書館が購入した本をすべてチェックして「適否」を判断する仕事をしています。一人一人の皆さんがそうすれば、きっと図書館も方針を変えざるを得なくなるでしょう。

本当に「私たちの図書館」にするため諦めないで頑張りましょう。

(三田市生涯学習支援課・図書館担当の直通電話は079-559-5093です。)

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