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2013/7/28


6月の市議会で、市長から「(図書館の)全館を対象に指定管理者制度を導入する」「今年度中に条例改正、選定基準等の準備を進める」との答弁がありました。
しかし、これにはたくさんの疑問があります。
本当に図書館を指定管理者に全部まかせて大丈夫なのでしょうか?
いつの間に、どのような理由で決まったのでしょうか?
なぜ、今の市直営では、開館時間の延長等のサービス拡大ができないのでしょか?
まちづくり部長の答弁でも、これらの疑問への十分な説明はなく、逆に図書館のことや指定管理者制度のことをよく知らないのではないか?という表現さえありました。
議員さんの質問にも同制度の良いイメージだけが先行している印象があり、本当に心配になりました。
このままでは、来年4月にも導入される可能性が高いです。あまりにも拙速であり、市民への説明不足であるように感じます。
十分な検討と説明もなく、準備期間も置かずに、なぜそんなに急ぐのでしょうか?
 
図書館は、三田市の文化的発展の基盤です。これまで市民が紡ぎあげた財産を未来へとつなぎ、さらに発展させていくためには長期的な展望による安定的な運営が必要です。
民間企業による短期的に利益をあげる運営手法は、利用無料で全ての市民へのサービスを、原則とする図書館には根本的に相容れない部分があることが分かっています。
 
まだ間に合います。
・まず、十分な議論も説明も不足している今の段階での拙速な導入には、断固としてストップをかけましょう。
・市民の立場で図書館への指定管理者制度の導入について学習し、一般的なメリットとデメリットだけでなく、三田市の場合についての是非を明らかにしましょう。
・図書館の本質的な目的と役割や、三田市立図書館の現状を知り、課題を共有してその解決策と望ましい将来像を一緒に考えましょう。
 
 
Q&A こんな疑問にお答えします。
Q1.そもそも「指定管理者制度」って、どんな制度なの?
 →公共施設を株式会社やNPOが管理する制度。業務委託と違い、館長も民間人になる。
 
Q2.どんなメリットとデメリットがあるの?
 →民間のノウハウを活かした柔軟な運営により、サービス向上、経費節減ができるとされています。
 →職員の9割がパート雇用なので、官製ワーキングプアの問題などが指摘されています。
 
Q3.「指定管理者制度は、図書館にはなじまない」って聞いたことがあるけど?
 →図書館に必要な専門職人材の育成や長期的視点による運営が出来ないこと、公的責任の丸投げになるという懸念があり、大臣発言などでも望ましくないとされています。
 
Q4.全国で図書館に導入している自治体はどれくらいあるの?
 →制度が始まって10年経過しましたが、導入自治体はまだ約1割という状況です。
 
Q5.それでも導入する自治体が増加しているのはなぜ?
 →図書館は自治体ごとで運営内容が違うため、司書がいないなどの理由で活動が停滞している図書館では一気にサービス向上になる場合、大きな経費節減になる場合などの様々な事情によります。
 
Q6.では、三田市の場合はどうなの?
 →議会では、開館時間と開館日の拡大しか具体的なサービス向上点は示されていません。
  経費的な効果が見込めない、司書(専門職)の処遇など、導入にはたくさんの疑問があります。
 
Q7.「社会教育委員の会」から、本館は直営で、分館・分室への導入も慎重に検討するように3月に答申されたはずです。いつの間に、なぜ「全館を対象」に変わったの?
 →わかりません。議会でも明確な説明はありませんでした。
 
Q8.佐賀県の武雄市がTSUTAYAを指定管理者にして評判ですが、あんな感じになるの?
 →武雄市は特別な例で、一般的な導入例とは異なります。集客効果はありますが、本来の図書館としての機能は低下しています。長期的に見れば疑問の方が多い手法です。
 
Q9.今、図書館で活動しているボランティアはどうなるの?
 →わかりません。(民間企業の利益になるものではないため)
 
Q10.図書館は市民全員の大切な財産だから、他人事ではない。私の意見も聞いてほしい。
 →さあ、私たち「市民の図書館」について、学習会を始めましょう!図書館へ行政へ議会へ市民の声を届けましょう。
 



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